映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(12月18日公開)の公開を記念し、国宝「図屏風」をモチーフに同作の世界観を描いた「風神レイ&雷神カイロ・レン屏風」が30日、京都・清水寺で行われたお披露目式で初公開。会場には、劇中に登場するファースト・オーダー ストームトルーパーも駆け付け、集まった観光客の目を楽しませた。  なるニュースを目にしました。

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 制作を手掛けたのは、日本の古典絵画を現代的な視点で再構成した「ニッポン画」で知られる山本太郎氏。
 山本太郎WHO?オイラブログ2008.02.18をクリックで参照ください。



2015.11.04  表・裏
 “イロガミ”でなく“シキシ”の「色紙」について調べてみた。

 装飾加工紙を料紙と呼び、特に正方形に近い形の厚紙で金縁が施され、片面には金粉や銀粉などを散りばめられているものも「色紙」と呼んでます。 近現代では著名人のサインや寄せ書きに用いられ、サイン色紙とも言われてます。
 では、表と裏を説明できますか?
 本来は金粉や銀粉などが散りばめられているほうが表面であるが、書画やサインなどは謙遜の意味であえて裏面の白いほうが用いられております。
 しかし、Wikipediaでは、白い面が本来の表であるため、これは一種の俗信である。 [要出典/ この節の加筆が望まれています]と書いてありました。

 まぁ、表だろうと裏であろうと、「謙遜」が美徳であった文化がいつのまにか「KAWAII」が世界標準語として広がりを見せている今日この頃です。
 

 さて、先週の「美の巨人」を観ましたか?
 鈴木其一の進行で4人の琳派の巨匠の座談会でした。
 (美術品の解説もさることながら、作家ドキュメントや空想をめぐらす番組作りに好感が持てる構成がおもしろいですね)

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   1821年頃 2曲1双 紙本銀地着色 各隻167×184cm 
   『風雨草花図(ふううそうかず)』  (通称『夏秋草図屏風』)
   酒井抱一  (1761年8月1日 - 1829年1月4日))

 姫路藩藩主を祖父に持つ名門・酒井家の次男として生まれ、狂歌や俳諧の世界で非凡な才能を見せていた抱一。 とある飲み会で一橋治済(11代将軍・徳川家斉の実父)に「そんなに光琳に私淑しているならば描いてみろ」
 後日、用意された白紙の屏風に抱一が描いた画は銀地に雨にうたれる夏草と風になびく秋草であった。
 金地にダイナミックな構図の琳派特有な画とはまったく異質な銀地は月明りであり草花は偲ぶ人へのオマージュであった。
 そして、驚くことにこの屏風の裏は光琳の「風神雷神」であったのだ。

 ジャジャーン!  (なんと軽い書き方なのだ。)
 一橋治済は持っていた光琳画の裏に酒井抱一に描かせたのであった。
 これぞ、琳派の表裏一対の集大成ではないか・・・  エライ!スバラシイー


   OMAKE  明治?昭和? 「別離」
 近年表裏を分離してそれぞれの一双屏風に改められましたが、その剥離技術や和紙他の素材の大和絵って「スゴイ」ですねー  と月並みな言葉しか浮かびません。



2015.10.31  巨匠ふたり
 俵屋宗達(?~1640頃)の下絵に、本阿弥光悦(1558~1637)が書写した「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」 長さ13mに鶴が137羽が群れをなしてます。

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 その圧倒的画力に光悦はたじろいたのか? 初筆でつまづくのであった。
   turusita02.jpg 「人」文字が不自然
 たぶん柿本人麻呂と書くつもりが「山?九?丸?」 そのうえ、書後の加筆か?小さく「人」が・・・ 無教養のオイラには判りません。


 同じ巨匠コンビの作品に「新古今集鹿下絵和歌巻」があります。
 益田鈍翁所有で約22メートルに及ぶ一巻の巻物でしたが手放しました。 悪徳画商?により切り刻まれ現在は断簡となり、前半部は静岡・MOA美術館、東京・山種美術館や五島美術館他、諸家が分蔵、後半部分はアメリカ・シアトル美術館が所蔵してます。

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                              山種美術館:蔵

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                              五島美術館:蔵

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                              シアトル美術館:蔵

 全部一同に揃え展示される日はあるのだろうか・・・
 22mの大作は圧巻でしょうね。 でも、左右の順番でモメる事態は起こらないのでしょうか? なんて余計な心配がうまれました。


 さて、今夜の「美の巨匠」は琳派特集ラストです。 今からワクワクです。



2015.06.03  雷神風神
               
              「Rhythym of the Rain 2005」 by The Cascades

 これを書いたのは「日本文化は昔からパクリと物まね(本歌取りや見立て)で発展し、成り立ってきました」と息巻く絵師の山本太郎氏(40)の作品です。

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 オイラの好きな「雷神風神」三代秀作国宝「宗達・光琳・抱一」は・・・
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 当然、江戸幕末の鈴木其一(すずき きいつ、寛政8年(1796年)4月 - 安政5年9月10日(1858年10月16日))も模写しております。
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 酒井抱一の弟子である鈴木其一が描いた襖絵です。
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 鈴木其一の娘婿の河鍋暁斎が描くとユーモラスとともに明治の嵐が・・・
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 そして、身近な切手にも卓球をする雷神風神さんが登場します。
     切手 

 猫好きなイラストレーターのシューヤマモト氏は古今名画をにゃんこ版パロディとして百数十を描きました。 その中には・・・
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           シューヤマモトWHO? と検索に出かけたと思います。


2015.05.31  舞楽図屏風
 昨夜、テレ東で俵屋宗達の「舞楽図屏風」を取り上げ放送されていた。

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 まずは、作者不明の「舞楽全目録図」なる屏風があった。 そうだ。
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 宗達は金箔の余白たっぷりに五演目の舞を描いてます。
 配置・色彩・視線に注目し、右下29.5度の斜め線から解説が始まった。
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 そして、白・緑・赤・群青に色分けされた舞子の目線がグルリと一周するように仕掛けられていたのである。
 また、右下の楽屋から響く音楽にのって、視線がやがて左上へ。 そこには老木の松と黄緑花の桜の木。

 やっぱり琳派・宗達は“ズゴイ”を実感した30分であった。


 その部分図アップのクリアファイルが京都・便利堂で売ってました。
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2015.03.01  紅白梅図
 琳派の春と云えば、尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」です。

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 オイラが書かなくとも、大胆な構図と繊細な紅白梅の対比は“琳派”そのものです。

 この完成した絶対領域の屏風に果敢にチャレンジした若者がいます。
 1974.4.28生まれの山本太郎氏、30歳の2004年制作の作品です。
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 まぁ、模写ながらみごとです。 ですが、上部の水源に注目!

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   元画のUPとは異なりますが
  コカコーラの缶が水源なのです。

 これはこれでリッパな「リンパパクリ」で正しく“琳派の継承”なのです。
 さらに、丸Cだ丸Rだ。そんなの関係ねぇ。 と、大胆にもサンダーおじさんを屏風画にしました。さぁ、大変。権利にうるさい訴訟大国のサンダーさんが・・・

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 見事、日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社様お買い上げ。 毎年、正月の本社ロビーに飾られているそうだ。 めでたしメデタシ。


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 彼の描く「桜花鉄鶴図」を眺めながら本物の春を待ちましょうか・・・・・



  
2015.02.10  琳派名品展
 今年のオイラ年間目標のひとつに“琳派”を極める。 がありました。 …極めるなんておこがましいがー
 そんな折、400年かけて継承されてきた美の一大系譜たる琳派の全貌が老舗百貨店の催事場にギュギュッと凝縮された展示会が開かれていた。
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  1.琳派以前   上級町衆に好まれた作品紹介。
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  2.琳派の誕生  本阿弥光悦、俵屋宗達、伊年印がメイン。 
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  3.琳派の興隆  尾形光琳、尾形乾山兄弟の作品。
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  4.江戸琳派   酒井抱一、鈴木其一の作品。
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  5.近代琳派   神坂雪佳、前田青邨、速水御舟、梥本一洋、加山又造
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   国宝・重文もない小さな展覧会でありましたが見応えタップリでした。



 今夜10時からテレビ東京「美の巨人」で琳派の酒井抱一「風神雷神図屏風」が放送されます。

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 俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一と続く琳派の巨匠をどんな切り口で見せてくれるのでしょうか?  楽しみです。

 また、2/28は駅シリーズ「辰野金吾設計の 東京駅・丸之内駅舎」が放送予定です。 これを見たら東京駅を散歩したくなることでしょう。
 東京駅丸の内側南口のヒマラヤ桜を見に行きました(2014.12.26)が構内の0kmポストを探しに行きたいと思いつつ今だ実現しておりません。


2015.01.08  琳派①
 「何か新しいことにチャレンジしてみませんか?」なるメールをもらった。
 毎年オイラは年間目標テーマを掲げておりますが“新しき事”と云われてもー

 10年近く前であろうか? 俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一の描いた「風神雷神」のみ三人展がありました。 その後、オイラブログにも彼等や作品を取り上げた時もありました。
 そこで、この1年月一の12回にわたり「2015琳派」のカテゴリーを設け、優雅に語ってみたいと考えた。 当然、検索と無断転用の羅列に終わるであろうが・・・  それでも敢えて、書いてみたいのだ。

 まずは「琳派」とはなんだ?  の答えにYahoo知恵袋に「狩野派と琳派はどう違うのですか? 初心者に分かりやすく教えてください。 」が載っていた。
 ベストアンサーに選ばれた回答の全文転用です。
 日本の絵画には大きく「大和絵」と「漢画(唐絵)」という二つの流れがあります。 『源氏物語絵巻』などのような平安絵巻、あるいはそのような様式で描かれたものが大和絵です。
  鎌倉時代に禅が興り、禅僧たちが水墨画を日本に伝えます。日本でも水墨画は流行し、これが漢画と呼ばれました。

 さて、様式からいえば狩野派はまさに漢画の代表です。
 金箔の屏風のイメージが強いと思いますが、あれらもぜんぶ水墨画が基礎になっています。水墨画に着彩して金箔を貼ったものといっていいでしょう。 漢画ですから、描く画題も中国由来のものが多く、豪壮で格式ばったところが武家に好まれました。

 いっぽう、大和絵を代表するのは土佐派、住吉派でした。
 王朝絵巻の伝統を引き継いでいますから、人物は引き目鉤鼻で描き、画題も源氏物語、伊勢物語といった平安文学が好まれました。
 こうした土佐派や住吉派のスポンサーは公家でした。

  狩野派、土佐派、住吉派には代々の当主が相伝する基礎的な技法や絵手本(えでほん)がありました。いわば「家元」です。 組織もしっかりしていて、弟子の育成体制もちゃんと整備されていました。 代々の当主は、将軍家や有力大名、有力公家の御用を務めたので「御用絵師」などと呼ばれます。

 でも、琳派というのは「派」とはいっても狩野派や土佐派とはぜんぜんちがいます。
 本阿弥光悦が俵屋宗達ら絵師、職人をディレクションしてつくりあげた様式がのちに琳派と呼ばれたわけですが、組織があったわけでもなく、当主や家元がいるわけでもありません。 本阿弥光悦・俵屋宗達に強烈に影響を受けた尾形光琳、尾形光琳に影響をうけた酒井抱一などを「琳派」と呼びますが、宗達と光琳、光琳と抱一はそれぞれおよそ100年ずつ活動時期がずれていて、とうぜんたがいに面識もなく、師弟関係もありません。

 つまり、「琳派」は派閥や組織ではなく、純粋に様式を指しているということです。
 では琳派はどういう様式なのかというと、漢画の技法を基礎におきつつも、大和絵の要素もふんだんにとりこんで、独自の華やかでデザイン感覚に富んだ世界を生み出したということになります。

 琳派の創始者は本阿弥光悦ですが、光悦は京都の有力な町衆(富裕な町人)でした。俵屋宗達も扇や団扇に絵付けする工房を営んでいました。
 狩野派が武家の好みに応じて作品をつくったのにたいして、光悦はじぶんの好みで作品をつくりました。狩野派は武家文化ですが、琳派はいわば町人文化です(町人といってもきわめて裕福な町人ですが)。

 琳派は、漢画の技法をその基礎におきつつも、大和絵の技法や題材もふんだんにとりこんで、独自のデザイン性に富んだ様式を作りあげました。
 俵屋宗達は『蓮池水禽図』(京博蔵、国宝)のような純然たる水墨画(=漢画)を描くいっぽうで、『源氏物語関屋及び澪標図』(静嘉堂文庫蔵、国宝)のように平安文学を題材にした大和絵的な作品も残しています。

 
 そして、琳派四百年祭のHPにはこんなショートムービーがありました。
   


 日本橋三越本店で1月21日(水)~2月2日(月)まで「琳派名品展~知られざる名作初公開~」されるが行って見たいですね。
 また、1月7日[水]〜12日[月・祝] 伊勢丹新宿店では「伝統とモダンの競演/京都展」が開かれてます。
 これからブラリ散歩に出かけましょうか・・・


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 今年も無断転用で年開けの「老イラブロ愚」は琳派400年記念祭告知です。

 1615年に本阿弥光悦が徳川家康より京都洛北の鷹峯の土地を拝領したのを琳派誕生と考えると、2015年は琳派が生まれて400年の記念の年ということになります。
 その琳派(りんぱ)とは、桃山時代後期に興り近代まで活躍した同傾向の表現手法を用いる美術家・工芸家やその作品のことを指します。 本阿弥光悦と俵屋宗達が創始、尾形光琳・乾山兄弟によって発展し、様々な芸術家の手によって江戸に定着していったと言われています。
 京都を中心に全国各地でさまざまな催しモノ企画が開かれることでしょう。