2017.01.21  修羅走る
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 歴史・時代小説家なら誰しもが書きたい関ヶ原の合戦。その長い一日を描く「修羅走る・関ケ原」山本兼一著作の戦国巨編466ページを読みました。
 司馬遼太郎の「関ケ原」のマクロな視点とは対極的に「個」を鮮やかに描いてました。

 主家・豊臣家の為、義に生きるか。旗色の良い側に鞍替えするか。裏切りを決めた主に忠誠を尽くすのか、叛旗を翻すのか。天下を取る。友情に殉じる。生きて妻のもとに帰る。十数万の兵たちの欲が激突する、血の一日が幕を開けた。
 戦国時代に情熱を注ぎ続けた著者の遺作長編です。

 最後の劇的な場面は、家康に向かって、返答次第では家康を討つ覚悟の福島正則が秀頼のいる大阪城を侵攻すのかどうか、その意思があるのかどうか問い詰めるところで物語は終わっているのだが、ここが「遺作」たらんエンドでした。
 たぶん、著者はその続きがあり、その後まで想像していたのではないだろうか・・・

 合戦自体もさることながら、合戦当事者たちの生きざまというか、死生観を訴えているように思えてくる。  とにかく読みごたえのある作品でした。



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